やしの実通信 by Dr Rieko Hayakawa

太平洋を渡り歩いて35年。島と海を国際政治、開発、海洋法の視点で見ていきます。

ICT4D

安倍総理のハノーバースピーチ

海洋問題はこれから本格的に学術的に!勉強するが、当方の最初の博士はICT政策なので、実はこの件が非常に気になっていた。 Facebookに記録しても検索機能がないので埋もれてしまう。 ブログに記録しておきたい。 なぜ安倍総理はハノーバーへ行ったのか? IC…

博士論文が受理されました!

2008年に開始した博士論文が先月正式に受理されました。 私事ですが、この26年お世話になった方が山のようにいて、このブログを読んで下さっている方もいるのでここに書かせていただきます。 昨年最終原稿を提出してから約1年。英国式博論は提出後が長いと…

電気通信大学名誉教授小菅敏夫先生

右から小菅敏夫教授、田中正智教授、当方 90年代半ば。グアム大学のPEACESATにて 電気通信大学名誉教授小菅敏夫先生に20年ぶり位にお会いする機会を得た。 太平洋島嶼国の情報通信(ICT)政策で博士論文が通過したことをご報告させていただいた。 実は、小菅教…

アマルティア・センの学会に参加してー松浦氏からの回答

今年9月に参加したアマルティア・センの学会で経験した事を下記に書いたところ、お名前をあげさせていただいた松蔭大学 松浦広明氏から下記のコメントいただいた。 「あっ、本人です。その節はすいません。「ケイパビリティ原理主義」は、どちらかと言うと…

博士論文が承認されました!

卒業式で着るローブはこんなのらしい。 2008年から始めた博士論文。 仕事をしながらのパートタイムで継続し、昨年末にようやく完成し提出した。 あれから9ヶ月。一昨日審査員3名から承認のレポートを受け取った。 もうこれで博士確実なのだそうだ。 昨年末…

国際協力による太平洋島嶼地域の情報通信支援政策 - PEACESATのケーススタディを通してー完成版

今から17年前、1999年に書いた2つ目の修士論文である。 1991年、USPNet(南太平洋大学の遠隔教育ネットワーク)を担当。情報通信(ICT)の右も左もわからないところから始め、太平洋島嶼国の事も主に現場を中心に学んで来た。7年かけてUSPNetを日本のODA案件…

1989.1.10 カミセセ・マラ閣下と日本政府ODA案件USPNet

南太平洋大学内で建てられたJapan-Pacific ICTセンター 1989年、フィジーの国父カミセセ・マラ閣下が衛星を失った無料の衛星通信PEACESATに変わる衛星を太平洋島嶼国のために打ち上げて欲しい、という要望を持たれた。これに応えたのが私である。笹川陽平は…

国際協力による太平洋島嶼地域の情報通信支援政策 - PEACESATのケーススタディを通して- 第四章

(20年前に書いた2つ目の修論です。表がうまく入らないので後日修正します。) 国際協力による太平洋島嶼地域の情報通信支援政策 -PEACESATのケーススタディを通して- 早川理恵子 1999/1/10 第4章 英・米・日の太平洋島嶼国政策と通信政策 本章では太平…

国際協力による太平洋島嶼地域の情報通信支援政策 - PEACESATのケーススタディを通して- 第三章

(20年前に書いた2つ目の修論です) 国際協力による太平洋島嶼地域の情報通信支援政策 -PEACESATのケーススタディを通して- 早川理恵子 1999/1/10 第3章 PEACESATの誕生から現在まで 広大な太平洋に散在する島嶼国にとって、情報通信開発は宗主国との協…

国際協力による太平洋島嶼地域の情報通信支援政策 - PEACESATのケーススタディを通して- 第ニ章

国際協力による太平洋島嶼地域の情報通信支援政策 -PEACESATのケーススタディを通して- 早川理恵子 1999/1/10 第2章 太平洋島嶼国の情報通信 1. 通信の現状 太平洋島嶼国の通信の特徴は、旧宗主国の通 信事業者による独占経営という点にある。1970年代半は…

国際協力による太平洋島嶼地域の情報通信支援政策 - PEACESATのケーススタディを通して- 第一章

20年前に渡辺昭夫先生のご指導を受けて書いた修論が必要になり、やっと見つけた。 ウェッブ用に編集されていたので、ワードに修正しているのだが、懐かしい。 この修士論文に書いた内容は財団業務で得たものだし、20年前に書いたので古い情報もあるし、今…

HDCA2016 - マイケル・マーモット世界医師会長基調講演

アマルティア・センの学会で心に残る講演がもう一つあったのでメモだけしておきたい。 マイケル・マーモット世界医師会長である。 “Social Determinants of Health”(SDH)ー 健康の社会的決定要因 の話である。健康や寿命が社会的要因に左右されるという話…

HDCA2016

My 8 years PhD journey (part time) was a conversation with Amartya Sen, especially with his idea of Capability Approach. So I had great expectations in attending the The Human Development and Capability Association (HDCA) in Tokyo, where S…

アマルティア・センの学会に参加して

8年間の博士論文執筆はアマルティア・センの開発論、特にCapability Approachという『自由と経済開発』との対話であった。 この概念は一見簡単に見えて実は奥が深い。 先日手にした山形浩生さん訳の『インドから考える』(NTT出版 2016年)にもわかりやすく…

Self-determination for the Communication Policy in the Pacific Islands

The book is just published from Springer. I wrote one of the chapters. Hayakawa, R., 2016. Self-determination for the Communication Policy in the Pacific Islands, in Ishihara, M., Hoshino, E., and Fujita, Y. (eds.) Self-determinable Develo…

書籍出版のご案内 Self-determinable Development of Small Islands

http://www.springer.com/us/book/9789811001307 琉球大学の事業で2013年に依頼された原稿がまとまって今月6月15日にSpringerから出版されていました。 タイトルは"Self-determinable Development of Small Islands " 私は16章から成る同書の"Self-Determ…

ICT4Dを巡るユネスコとコミンテルン

情報とコミュニケーションの問題をユネスコが取り上げる事になった背景の一つが、1970年代の非同盟諸国の動きにある、 Claudia Padovani and Kaarle Nordenstreng の “From NWICO to WSIS: another world information and communication order?"というペーパ…

宇宙の平和利用 ー ケネディのスピーチ1961年

当方の博論から削って要約せよと言われた、1961年のケネディの国連でのスピーチ。 この宇宙の平和利用のスピーチを、財団に入った数年後、まだ20代だったかな? に見つけた時は、今自分が担当している事業(PEACESAT)がケネディに繋がっていると知り感動した…

太平洋島嶼国の法律オンラインデータベース存続の危機!

悲しいニュースなのだが、嬉しい。 Pacific corruption-fighters worried as online database faces uncertain future ABC News 26 May 2016 http://www.abc.net.au/news/2016-05-25/pacific-corruption-fighters-worried-as-online/7445926 太平洋島嶼国の…

KJ法とアリストテレスと潜在能力

フィールドスタディで集めたデータをKJ法でまとめ論文にしたのだが、この「KJ法」についてさらに書けという指示が指導教官からあり、川喜田先生の本を読んでいたら、アリストテレス、チャールズ・パースまで勉強せねばならない事がわかって実はこの数週間毎…

ICT、セン、紫の風呂敷に包まれたPC

年末の鳥井啓一参与との会談は、奥が深く、話題も多彩であった。 私はお酒が進んで、普段はだまっているところも、図々しく自論を披露しようとした記憶がある。(酔っていてよく覚えていない。。) ICT、情報通信の話になった。 コンピューターを使用したema…

A Twenty-five year journey into telecommunications in the Pacific Islands

太平洋島嶼国の仕事をして25年になる。 別に陰徳の美とかで隠している訳ではないのだが、自分の業績を言っても「あなたにそんな事ができるわけない」とか「あなたがそんな事をしてはいけない」とか言われる事がある。 自慢したい業績の一つが情報通信分野…

パラオの海底通信ケーブル(4)

Courtesy of Island Times 9月21日の月曜日、大統領が海底通信ケーブル会社設置法にサインした。 この歴史的瞬間をこのブログに納めておきたい。 当方にとっては20年近い宿題だった。ナカムラ大統領、クアルテイ文部大臣(当時)、テレイ学長そしてパラオの…

パラオの海底通信ケーブル(3)

パラオの海底通信ケーブルの件、多くの読者から貴重なコメント、アドヴァイスをいただきました。 改めて感謝致します。 9月15日、パラオ議会の委員長交代という、どんでん返しの末、無事に通信改訂法、具体的には海底ケーブル運営会社の設置が議会承認を…

PEACESATとPARTNERS

米国がNASAの中古衛星を利用して無料で提供した衛星通信事業PEACESAT - Pan-Pacific education and communication experiments by satellite という事業がある。 笹川太平洋島嶼国基金は、PAECEATの再出発と2012年に同事業が終了するまで、様々な形で支援、…

パラオの海底通信ケーブル(2)

パラオの海底通信ケーブル接続の件で、引き続き動いている。 当方にとっては15年越しの案件である。 起源はもっと遡る。 1988年、日本政府に10年先駆けて笹川平和財団が開催した太平洋島嶼会議開催の前後に(当方はまだいなかった)フィジーのカミセセ…

デジセルー矢内原ーアイルランド紀行

娘のご先祖様の一人であるLord Edward Fitzgeraldの墓参りも兼ねて来年アイルランド行きを計画している。 そこにカリブ諸島と南太平洋で展開する携帯電話会社デジセルの件を論文の中で書く事になり、オーナーのDenis O'Brien氏と経営哲学とアイルランドの歴…

パラオ海底通信ケーブル設置に向けた緊急提言

現在パラオは海底通信ケーブルに接続できるかどうか、即ちブロードバンドの環境が得られるかどうかで危機的状況に面している。 ADBは既に本件に対しローンを決定しているが、競争導入が条件となっている。 パラオ議会で緊急議案となっている背景には、昨年NE…

パラオの海底通信ケーブル

Available from:「NEC、東南アジアと米国を結ぶ光海底ケーブル「SEA-US」の建設請負契約を締結」2014年8月29日、日本電気株式会社 http://jpn.nec.com/press/201408/20140829_01.html ミクロネシア連邦の通信制度改革が、私の提案で開始し、その後世銀等の支…

太平洋島嶼国のデジタルオポチュニティ研究会 - PIDO

Siope VAkataki 'Of a博士の書いた電話通信規制緩和の本が面白い。 ‘Ofa, S.V. 2010. Telecommunications Regulatory Reform in Small Island Developing States: the Impact of WTO’s Telecommunications Commitments. 太平洋島嶼国で一番に電話通信の規制…