やしの実通信 by Dr Rieko Hayakawa

太平洋を渡り歩いて35年。島と海を国際政治、開発、海洋法の視点で見ていきます。

2014-01-01から1年間の記事一覧

黒人狩り ブラックバーデン

www.sbs.com.au http://www.sbs.com.au/news/article/2013/08/17/south-sea-islanders-mark-sugar-slave-days 慰安婦問題に関連し、今書いておきたい件がある。 この問題深いので本当はしっかり調べてから、と思っていたが、この時期だから書いておきたい。 …

楽園の島に逃げる「お金」 - SIDSサモア会議(3)

世界の民族の数を知らずに「民族の自決」と唱えたウッドロー•ウィルソン大統領の功罪は奥が深い。 世界の小さな島々は主権国家となったおかげで、世界のお金の逃避場所ともなった。 いや、お金の逃避場所にするために主権国家とさせたのかもしれない。 今回…

大統領のハグ - - SIDSサモア会議(2)

<寺島常務からの依頼> 7月末、海洋政策研究財団の寺島常務から、同財団が行うSIDSのイベントに協力して欲しいとのご連絡をいただいた。SIDS 小島嶼開発途上国 ー ぼんやりとは知っていたが詳細は知らない。 しかし、あの寺島常務からの依頼である。「最善…

日本−パラオ自由(若しくは特別)連合協定の可能性

数年前、羽生会長から「頭がおかしいと思われるから決して人には言うな。」とアドバイスいただいた件を、いよいよパラオのレメンゲサウ大統領にサモアで話してしまった。 日本−パラオ自由(特別でも良いと思います)連合。 その根拠として予算の事を沖縄を例…

Possibility of Japan-Palau Free or Special Association agreement

I tried to explain to President of Palau in SIDS Samoa, how much Okinawa received from Japanese government. Japan and Palau may have Free or something Special Association agreement and arrange subsidy. Palau should stop begging from the US…

サモアで会ったキーティング司令官 - SIDSサモア会議(1)

9月1−4日、サモアで開催された小島嶼国会議が終了した。 http://www.sids2014.org 世界の民族の数を知らずに1919年のベルサイユ会議で「民族の自決」を訴えたウッドロー•ウィルソン大統領の功罪を改めて目の当たりにしたような気持ちだった。 日本外務省…

Pac Leaders Oppose Obama’s Proposed Expansion Of Marine Monument

太平洋の海洋保護区拡大を発表したオバマ大統領に、島嶼国のリーダーから批判の声が上がっているというニュース。 取りあえずコピーだけしておきます。 背後にいるPEWを散々非難しています。確かにPEWの担当者は何も知りません。 それでいてやけに態度が大き…

ラルフ•レゲンバヌ国土資源大臣

太平洋で一押しの、みんなが敬服し、注目する若手政治家がいる。 バヌアツのラルフ•レゲンバヌ国土資源大臣である。 実は彼の父親、セシー•レゲンバヌ閣下(当時教育大臣)は1988年の笹川平和財団が主催した「太平洋島嶼国会議」に参加されているのである。…

PIF事務局長選と西パプア問題

パラオで開催されたPIF総会の大きなテーマが事務局長選であった。 パプアニューギニアのDame Meg Taylorが選出されたのだが、これにフィジーの新聞がPNGの裏切り行為だ、と難癖をつけ、それに対しPNGはルードである、応酬した。 一体何があったのか? フィジ…

第14回 ミクロネシア大統領サミット

第14回ミクロネシア大統領サミットがミクロネシア連邦ポナペにおいて7月17−18日に開催された。 ミクロネシアのサブリジョナル地域協力の枠組み形成を当初から見て来た当方にとって、このサミット及び、米領グアム、サイパンを含む首長会議の発展、進捗…

The 14th Micronesia Presidential Summit

The 14th Micronesia Presidential Summit The 14th Micronesia Presidential Summit was held July 17-18, 2014 in FSM, Pohnpei. Since I have been following this sub-regional movement from the beginning it is a special feeling to know its develo…

AUSMIN 2014 Joint Communiqué

米豪2+2のコミュニケが出ました。 ビショップ外相がつぶやいてくれていました。 AUSMIN 2014 Joint Communiqué http://dfat.gov.au/geo/us/ausmin/ausmin14-joint-communique.html 気になった箇所が、日本と太平洋島嶼国。 日本は集団的自衛権の行使を歓迎、…

"Internet Course Development by School of Law of USP"

Within my 25 years history for working in the Pacific Islands, the "Internet Course Development by the School of Law of USP" is one of my most proudest projects. Before it was called the Vanuatu model, and still now they are taking the lea…

太平洋島嶼国のジャーナリズム模様

笹川太平洋島嶼国基金が1991年から2008年まで18年、日本と太平洋のジャーナリスト交流で、100人以上のジャーナリストを日本に招き、今数字はないが、多分20人以上の沖縄の離島ジャーナリストを太平洋に派遣した事は以前書いた通りである。この事業、笹川運営…

太平洋は広くて狭い

太平洋は広いようで狭い。 オーストラリアの元外交官の知人から、ある国際会議に招かれて顔を出したところ、立命館大学の佐藤洋一郎教授がいらした。 佐藤教授は、以前財団が企画した海洋安全保障研究会の委員にお招きし、トンガの海洋安全保障について現地…

If ANZAC knew that Japan protected them during WWI

Recently I have been asked by Australian academics, policymakers and diplomats: "What Japan intends to do for Pacific security?", or "What the Sasakawa Peace Foundation plans to do in the south Pacific?" Unfortunately, neither the Japanese…

意外と日本との関係があるバヌアツ

数ヶ月前、百田尚樹さんの発言で一瞬話題となった太平洋のバヌアツ。 現地の方からの話では意外と日本と近い関係にあったようである。なお裏を取っていないので、メモとして読んでいただければ幸いです。 まずは第二次世界大戦前、日本移民がバヌアツ北部の…

「アルバニー船団記念式典」日本海上自衛隊艦艇の参加の意義

シンゾーとトニーの約束。 日豪首脳会談の合意事項の一つが「アルバニー船団記念式典」日本海上自衛隊艦艇の参加である事は以前ブログに書かせていただいた。 yashinominews.hatenablog.com この合意の流れ(の一つかもしれない)を作ったのが、私である。 …

水産庁の取締船白竜丸、White Dragon

世界が注目する日本の水産庁の取締船。 55億円をかけた取締船がの造船が予定されている。平成26年10月までに完成させる予定(1) でも上記のYoutubeでは7月2日の進水式になっているのでもうできたのかもしれません。1600トン。 来年度予算は13…

パラオ宣言 海洋:私たちの命と未来

昨日までパラオで開催されていた第45回太平洋諸島フォーラムのコミュニケが出ました。 FORTY-FIFTH PACIFIC ISLANDS FORUM KOROR, REPUBLIC OF PALAU 29 – 31 July 2014 FORUM COMMUNIQUÉ http://www.forumsec.org/resources/uploads/attachments/document…

PIF総会 関連情報

7月28日からパラオで開催されたPIF総会。情報が徐々に出て来ている。 外務省が早速総理特使として出席した木原外務大臣政務官の訪問が概要をウェッブにアップしている。 木原外務大臣政務官(総理特使)のパラオ訪問(概要) http://www.mofa.go.jp/mofaj…

“An Educated, Healthy and Wealthy Vanuatu”

国家ビジョンは大事である。 昨日独立34年を迎えたバヌアツの2006−2015のビジョンである。 “An Educated, Healthy and Wealthy Vanuatu” 和訳すると よく学び、健康で豊かな、バヌアツ バヌアツ、野菜、果物が安くておいしい。 上の写真は市場で手…

天安門事件と太平洋島嶼国の関係

太平洋島嶼国における中国の進出。 軍事進出の前に経済活動、200年近い過去と現在の移民問題がある。 この話題になると、個人的見解とこと断った上で、笹川平和財団が中国と太平洋島嶼国との関係強化に重要な役割を担い、両国の発展と友好に貢献しようとした…

安倍政権の島嶼国連合外交 カリブ共同体

安倍総理、トリニダードトバゴでカリブ共同体諸国(島嶼国連合)と首脳全体会合に昨日(7月28日)出席。 太平洋島嶼国派としては若干複雑な心境ではあるが、日本のグローバル外交を俯瞰した場合は素晴らしいのかも。。 安倍総理が参加を検討されていた第…

海底探査機 "Sea Dragon" の違法操業監視?

先にメモだけ。 今日から開催のPIF総会。テーマは「海」である。 そしてパラオは違法操業監視に向け、無人飛行機、無人船舶、色々チャレンジしてきた。 今度は海底探査機のようだ。その名も"Sea Dragon" http://www.tsc.com/News.htm Special Program Effort…

ICT (and Hula) expert become President of University of Hawaii

ハワイ大学のDr David Lassner博士から今朝メールをいただいた。 ずっと学長代理だったが「代理」が取れていた。学長に就任されたのでした。 2年前、フィジーの南太平洋大学で声をかけていただいてから、色々情報交換をさせていただいている。学長就任に当…

SIDS2014 - Samoa 2014: Empowering Youth for Sustainable Islands

この9月にサモアで開催されるSIDSの会議。 青年の参加も一つのテーマのようである。 SIDS2014 - 徐々に情報を収集していきたい。 Youth Forumが会議に先立って開催される。 http://www.sids2014.org/index.php?menu=1568

クアドからヘクサゴンヘ PPBPの未来

我らが準同盟国、オーストラリアが進めているPacific Patrol Boat Program。 先日その事業に向う35年分の予算として2ビリオン豪州ドルの措置があったとの情報を、羽生会長から直接いただいた。で、早速詳細を調べこのブログにも書かせていただいた。 http…

安倍総理の<長州「正論」懇話会講演会> パプアニューギニアの件

安倍総理のウェワク訪問。 いったいどんな様子であったのであろう?先日山口県で行われた安倍総理の講演で触れている。 安倍総理の<長州「正論」懇話会講演会> 平成26年7月19日、山口県 http://www.kantei.go.jp/jp/96_abe/actions/201407/19seiron.h…

ミクロネシアの海底通信ケーブルに世銀51ミリオンドル か?

新聞であれば、”か?”の前で半分に折りたいニュースである。 ミクロネシア連邦が7年近くかけてこの4月に電話通信の自由化法案を可決した事はこのブログでも紹介した。 ミクロネシア連邦通信自由化法案成立 [2014年04月05日(Sat)] 7月14日付け大統領か…