やしの実通信 by Dr Rieko Hayakawa

太平洋を渡り歩いて35年。島と海を国際政治、開発、海洋法の視点で見ていきます。

2019-03-01から1ヶ月間の記事一覧

「太平洋の赤い星第2版」トシ・ヨシハラ, ジェイムズ・R.ホームズ著

「太平洋の赤い星第2版」トシ・ヨシハラ, ジェイムズ・Rが昨年出版されていた。まだ第1版も読んでいないが、山形浩生さんが和訳して2014年に出版されている。 www.usni.org 出版に際してこの1月Global Taiwan Instituteで開催された講演を聞いてみた。(下…

それでもアーダーン首相は偽善者だ

ニュージーランドのアーダーン首相が偽善者だ、人道主義者とは思えないとブログに書いたら、豪州のことを何も知らない、在ニュージーランドの知ったかぶりおじさん絡まれた。絡んでもいいよ、批判してもいいよ。きちんと実証しなさいよ。それが議論の礼儀だ…

なぜテロリストはニュージーランドを選んだのか?

2017年のこのニュース。昨晩偶然見つけた。 www.youtube.com なぜテロリストはわざわざオーストラリアからニュージーランドに来たのか? アーダーン首相が、オーストラリアが拒む難民を積極的い受け入れて来たのだ。しかし、ニュースで豪州のポーリン・ハン…

読書メモー『イスラム教の理論』飯山陽著

飯山陽博士の『イスラム教の理論』を読み終えた。 イスラム教の右も左もわからない当方にとって大変読みやすく助かった。 イスラム教の右も左もわからない私がなぜイスラムを知りたくなったのか?4つ理由がある。 一つは長年付き合ってる太平洋島嶼国とほぼ…

1週間後、ソロモン諸島は台湾を見捨てる

1週間後のソロモン諸島の選挙。 すでに主要な政治家は中国から金銭の支援をもらい、当選後には現在の台湾との外交関係を捨てる可能性が大きい。 台湾を見捨てたドミニカ共和国は、中国から3千億円もらっている。 www.solomontimes.com

IWC脱退と南極捕鯨の「藪の中」

IWC脱退を巡って、南極捕鯨からの脱退と沿岸捕鯨再開の綱引きを取り上げ、日本が妥協していれば脱退する必要はなかった、という論調が多く見られる。例えば下記の記事だ。 IWC脱退の怪 2018.12.30 高成田 享 「南極海での捕鯨を縮小ないしは撤退する代わりに…

それでもマグロを絶滅させたい人のために

昨日、FBF が「マグロは絶滅危惧種」と書いたウォールをシェアしていたので、未だにそんな馬鹿な事を言っているのは誰だ?と思ったら大学の教授であった。ジェトロ退職者のようで水産業はド素人らしい。 「何言ってるんですか?マグロの卵の数知っているんで…

中国によるタヒチ・ハオ環礁開発の真意

www.radionz.co.nz タヒチで起っていること、ましてやその離島の離島、ハオ環礁の存在自体も、そこで中国が行っている恐ろしいことも誰も知らないし、気にしない。 だからここに書いておこう。 フランス政府の核実験基地であったハオ環礁。実験終了後は大き…

パラオへの監視提供与の問題点

islandtimes.us パラオは豪州と日本財団から海洋警察に船が贈与されているがどれも、離島の緊急要請に対応できず、民間の船が救助に向かった。 これはパラオ海洋警察のせいではない。日本財団、国交相の造船利権、天下り利権である。私は目の前で見て来たの…

米国大統領が進める間違った海洋政策

間違った水産政策、海洋政策が進められているのは日本だけではない。米国はブッシュ、オバマ時代に広大な海洋を禁漁区とした。その影響を受けて米領サモアでは唯一の収入源となっている缶詰工場が3件のうち2件、閉鎖した。近隣で漁業ができず、マグロが水…

アングロサクソン金融マフィアの手に落ちる日本の水産改革<追記あり・郵政民営化も支援>

「早川さん、GR Japanって知ってますか?」 このブログで水産資源の事も取り上げてきている。私の専門分野ではないが海洋問題=水産資源と言っていいほど切り離せないのだ。そして2008年に私が一人で立ち上げたミクロネシア海上保安事業が日本財団、笹川平和…

2649回RTされたTW - 国防と美女

自衛隊のパンチラ募集広告に批判が出ているそうですが、オーストラリア「王立」海軍は生身のモデルさんを起用しています。日豪同じ悩みを抱え、且つ発想が同じというところがすごい。https://t.co/Wf9JHbuLva — Dr. Rieko Hayakawa (@riekohayakawa) March 1…

東京帝国大学植民政策講義(7)新渡戸博士の講義 第二章植民の理由・目的・利益

新渡戸の植民政策講義、第二章 植民の理由・目的・利益は10項目もあるのでざっと2、3回でまとめようと思っていたが項目によってはかなり重要で、初回に読んだ時に書き込んだ鉛筆の線やメモがたくさんある。 慌てずゆっくり読んでいきたい。 まずは 第一項 …

今こそ「日本パラオ連合」を!

www.youtube.com 虎ノ門ニュース。良く知っているパラオの事を表面的に語られるとムズムズしてしまう。 例えば、パラオと韓国の関係。決して弱まっていない。大統領が日本に来る1月前、大統領夫人は韓国で開催された統一教会の国際会議に基調講演者として招…

中国ーパラオーフィリピンーヤップ パラオ大統領の闇

Report: Workers on intercepted cruise ship promised Guam jobs Gaynor D. Daleno | The Guam Daily Post Jul 9, 2018 www.postguam.com パラオの闇を聞かれて話していたのだが、「早川さん、それやばい話ではないですか?」と言われ、「こんなの全然やば…

パラオの中国人観光客

このブログは日本の公安庁も、フランスの政策組織も、そして米国の国務省内のインテリジェンス組織も見ているのだそうである。 インテリジェンスの基本、地道なデータ収集と統計!パラオのヒューミタントから続々送られるデータはここでは一部しか出せない。…

一つ目の博論と秋篠宮殿下のお言葉

2つ目の博論を始めるきっかけの一つが空海だった。 1つ目は? 秋篠宮殿下のお言葉である。 青学の渡辺昭夫先生の下で2つ目の修論を国際政治学で、太平洋の情報通信と日米関係をテーマにまとめた後だ。博士をやらないとダメだと強く押してくれたのがハワイ…

2つ目の博論と空海

この世の中に2つ目の博士号に挑む人は多くはないようで珍しがられている。 私の場合は,2008年から担当してきた海洋安全保障問題を体系的に学ぼうと決意した事が理由である。 2015年辺りであろうか、笹川平和財団のモラルハラスメントは酷くなる一方だった…

現代版フリーメーソン?インターネット協会

インターネット協会という不思議な組織がある。 私はこのニュージーランドチャプターの会員だ。もう10年位会員なのだが、ここ数年は全く顔を出していなかった。 www.internetsociety.org 先日久しぶりに集会に参加。 あー懐かしい。ヒッピーみたいなおじさん…

海洋を破壊するブルーパシフィックの実態!ー 世界遺産を破壊し座礁事故で石油流出

ソロモン諸島の座礁事故。 2月5日に起った事故は1ヶ月以上放置されたまま。 船には600トンのオイルが積まれ、既に80トンが流出している。 世界遺産となったレンネル諸島でボーキサイト採掘していたのはインドネシアの会社だ。そしてこの船は香港の船籍…

チュック州の分離独立に待ったをかける米国?

2019年2月16−20日の日程でミクロネシア連邦のチュック州、パラオ、マーシャル諸島のクワジェリンを、太平洋空軍司令官(Pacific Air Forces commander)Gen. CQ Brownが訪ねた。 Gen. CQ Brownは内務省のDouglas Domenech次官補、国防省、アメリカ合衆…

トンガサットに払われた中国の援助資金は王女様のポケットに?

matangitonga.to 昨年、トンガ司法裁判所が違法との判決を下した、トンガサットの中国援助金受領。本来であればトンガ政府に払われた中国政府からの約50億円が、トンガ王女が所有する衛星会社、トンガサット(The Friendly Islands Satellite Communicatio…

NZ海洋監視チーム台湾船舶の奴隷ビジネスを摘発

www.stuff.co.nz 摘発された台湾の船Daiwan Justice ニュージーランドの海洋監視(Maritime NZ)により4ヶ月給料を支払っていなかった台湾の運搬船Daiwan Justiceが、ニュージーランドのLytteltonで摘発された。 ニュージーランドのMaritime NZ は国際運輸…

第1回日仏太平洋政策対話の開催 ー何もわからない外務省の報道

日本の太平洋島嶼国政策を進めている薗浦健太郎内閣総理大臣補佐官(国家安全保障に関する重要政策担当)と。 第1回日仏太平洋政策対話の開催 | 外務省本5日,東京において,髙田稔久外務省太平洋島嶼国地域担当大使はドゥジャン・ドゥ・ラ・バティ・フラン…

石渡茂「植民地」研究の一考察 ー矢内原忠雄の「植民論」をめぐって

偶然見つけた矢内原の植民論に関する論文。 石渡茂「「植民地」研究の一考察 ー矢内原忠雄の「植民論」をめぐって」国際基督教大学学報. II-B, 社会科学ジャーナル 号 32 ページ 57 - 71 発行年 1994-03 https://icu.repo.nii.ac.jp/?action=pages_view_main…

日台安全保障協力の可能性ー産経原川貴郎記者も気づかない奥の手

www.sankei.com 台湾の蔡総統が日本に安保対話を要請してきた。これに対し産経の原川貴郎記者が高度な政治判断が必要で、日本政府が蔡総統の要請に応える困難さを指摘した。 special.sankei.com 産経原川貴郎記者も気づかない奥の手がある。 まず基本的理解…

チャゴス諸島判決(取りあえず資料リスト)

チャゴス諸島判決は今取り組んでいる博論では扱わない、と思うが、海洋保護区、自決権、脱植民地化、とすべて、太平洋島嶼国とBBNJのケースで議論したいテーマなのだ。 チャゴス諸島の事を追っていたわけではないので、資料を読んでもチンプンカンプンだが、…