2020-01-01から1年間の記事一覧
あれほどの犠牲を日米のみならず現地にも近隣諸国にも出しておきながら、冷戦終結後のアメリカの対太平洋政策は酷いものだった。その真空に中国を招いたのは米国だ。 そんなアメリカが昨年、超党派の太平洋島嶼議連を設立。1年経ってBlue Pacific Act.を提出…
終戦75周年に向けて産経の英文ニュース、JapanForwardに2つの記事を寄稿する機会をいただきました。 最初は矢内原忠雄とアメリア・イアハートの話を書いたところ、Japan Forwardの内藤編集長から安全保障との関連を提案され書き直したところ、流行り2つに…
パール判決書 東京裁判研究会著 (昭和四十二年六月十二日 提出) https://www.jstage.jst.go.jp/article/tja1948/25/3/25_3_153/_pdf/-char/ja パル判決書 上、下巻 東京裁判研究会 昭和59年刊 序章 パル判決の意義 田岡良一 http://ktymtskz.my.coocan.jp/ca…
田岡良一博士の委任統治の論文に早く戻りたいと思いつつ、8月15日で無条件降伏の件に関する田岡論文を探していたら高坂先生の田岡博士に関する思い出を見つけてしまった。日本国際政治学会に寄稿されている。 田岡先生、日本舞踏の名手だったんだそうだ。映…
テキサスと中国の関係。。 パラオにも影響しているので、この河添先生のブッシュの話は興味深い。パラオの便宜置籍船はブッシュのお友達の中国人がもってきた案件と言われている。北朝鮮に利用されており安保理事会でグレイリストに何隻がリストアップされた…
江崎先生が指摘していた、アントニオ・カッセーゼ博士(レーリンクの友人であり著名な国際法学者で私が博論の中心に彼の自決権の議論を持ってくる予定にしている)が高く評価したという1945年8月10日に日本政府が出した抗議文。ツイッターの方で呟いたら、い…
パラオの闇に関して情報交換をしている某国諜報機関から、ミャンマーの少数民族に入り込むマカオ三号会に関する報告書のリンクが送られてきた。公開情報なのでブログに書けます。 オーストラリア国立大学の中国専門家ともこの報告書を共有したところ関連のニ…
(このブログを書こうと思ってウェブサーチしていたら見つけたフィジーの戦士。カイコロ。どこかで見たお顔だな〜、と1日思い悩んで気がついたのが・・・) コロナ禍で毎年6月頃、シンガポールで開催しているIISS主催のシャングリラダイアローグも中止。その…
こんな私の読書メモなんか誰も読まないだろう。それにしても田岡博士は偉大だ。なんで博士の委任統治論を今まで誰も教えてくれなかったのだろう?太平洋島嶼国の誕生に重要な議論である。 と思っていたら結構な反応があって、後編も期待している、若い人に読…
産経の小森記者が取り上げたCSISの日本に関する報告書。SNSで話題になっている。 「米有力研究所が安倍首相側近を「対中融和派」と名指し」 2020.7.27 産経 https://www.sankei.com/world/news/200727/wor2007270014-n1.html 話題になっている箇所は小森記者…
田岡良一博士(1898年 - 1985年) 先日再読した等松博士の南洋群島の序章に委任統治研究の概略があった。以下の4点が挙げられている。 田岡良一『委任統治の本質』 古垣鉄郎"Les Mandats internationaux de la Societe des Nations" 1923 (博論) クインシ…
7月7日、ハドソン研究所で行われたFBI長官の講演。興味深く拝見したが、誰か和訳すればいいのになあ、と思っていたらTwetterのRicky_Elwoodさんが全訳を公開!ブログにまとめていいですか?と伺ったところ快くokをいただいた。 以下コピペします。長いです。…
フランス海外領 その存在がフランスを世界最大のEEZ保有国にしている。本土が形成するEEZはたった3%だ。 それらの多くがインド太平洋にある。情報のほとんどがフランス語、ということもあってしっかりフォローしていないが、ここに基本情報をあげていきた…
この等松春夫博士の本は何度かこのブログでも紹介したのだが、しっかりは読んでいなかった。庄司潤一郎氏の南洋群島に関する論文にこの本が引用されていたので再度読んだ。南洋群島をめぐるドイツとの交渉、詳細は記憶していなかった。改めて読んで良かった…
捕鯨問題は30年に渡って太平洋を専門にする私にとって通奏低音のような大きな問題だ。あまりにもイデオロギーが強くハイポリティクスなので触れたくはない、しかし避けては通れない問題。これに果敢に取り組み世界の注目を集める映画「Behind THE COVE ~捕鯨…
庄司 潤一郎著「日本の南進と南洋興発-中国の太平洋進出への示唆-」 http://www.nids.mod.go.jp/publication/commentary/pdf/commentary113.pdf 庄司潤一郎氏の上記の論文については以前もコメントを書いた。「皇室にもご進講される偉い先生なんですよ」と…
私は八重山諸島を中心に10年以上、「やしの実大学」という事業を一人で企画し運営して来た。事業は結構有名だったらしく、多くの人から「やしの実大学」について説明されて、笑ってしまう。企画運営した本人を相手に知ったかぶるのあるから。しかし名誉な話…
今度出す本の参考文献をまとめている。 インド太平洋の考古学を理解するのに篠遠博士は外せないが、国分直一さんの本もリストにあげたいとおもった。手元に十冊位ある。 一般の読者が読みやすそうなのが『海上の道』と『北の道 南の道』ではないかと思ってこ…
今度出る英和の原稿に掲載予定の太平洋のEEZ。いかに中国が進出しているか、これでわからないだろうか? EEZは領海ではないのだが中国は「海洋国土」と表現し、あたかも領海のように扱う気配が見られる。それだでけではない。米国はあまり知られていないが多…
やっとできた! 太平洋島嶼国のEEZと、陸地面積、人口、GDPを比較した表。 参考に日本と中国を入れた。(下線は修正箇所) 左から4つ目の列は陸地面積とEEZ面積の比較。日本はEEZは陸地の12倍。クック諸島は8,270倍。キリバスは4200倍。 左から6つ目の列は…
バヌアツは中国がしっかりと狙っており、Vanuatu-China Friendship Association始め多くの友好協会、すなわち統一戦線が存在する。 香港に関連し反対のコメントが出た途端、それを否定するコメントが。米国のような大国ですら中国に丸め込まれるのだ。こんな…
台湾総統府に用があってご意見箱に連絡をしたところ上記の返事が自動的に返ってきた。入力したメルアドの確認だ。 日本の官邸にも時々提言を出すが、最初の1、2度返事が来たがそれ以来ウンともスンともない 台湾総統府 ー まずは二重、三重の本人確認。サ…
我部政明 日本のミクロネシア占領と「南進」 : 軍政期(一九一四年から一九二二年)を中心として、1982、慶應義塾大学法学研究会 ムーミンパパに教えていただいた論文。 唸った。矢内原の引用が全くいい加減なのと、ミクロネシアの日本委任統治は沖縄の移民政…
SNSで国際法のことを呟いているが時々、関連資料を教えてくれるアカウント、ムーミンパパがいます。多分どこかの教授ではないかと思うのですが身元を明かしてくださいません。 推薦図書をここに記録していきたいと思います。国際法は面白いですが、知れば知…
吉川 尚徳 中国の南太平洋島嶼諸国に対する関与の動向. ― その戦略的影響と対応 ―. 海幹校戦略研究 2011 年 5 月(1-1). https://www.mod.go.jp/msdf/navcol/SSG/review/1-1/1-1-3.pdf 防衛省が太平洋島嶼国をどのようにどれだけ認識しているのか? 2011年に…
Amelia born 24 July 1897, Tadao born 23 January 1893 In 2017 the well known HISTORY CHANNEL spread a false news report about America's most famous air heroine, Amelia Earhart, and included a possible photo of her and her colleague Fred Noo…
AntifaとUNCLOSとエリザベス・ボルゲーゼと題してシリーズで文献を紹介していくこととしたい。 まずご主人のGiuseppe Antonio Borgeseだがウィキには執筆家、ジャーナリスト、文学評論家とある。海洋とは関係ない。そしてイタリアのファシズムに反抗し米国に…
鉄血宰相ビスマルクに愛された太平洋、というテーマで高岡熊雄博士著『ドイツ内南洋統治史論』を以前まとめた。今回本を書くにあたって参照しながら整理した。ほとんど同著を引用し紹介しているだけなのだが、太平洋におけるドイツ植民政策がどれほど重要か…
Antifaの言葉が氾濫している。思い出すのがこの二人。 反ファシスト運動家のGiuseppe Antonio BorgeseとElisabeth Mann Borgese エリザベスは海洋の母と呼ばれ、UNCLOSにも強い影響を与えた人物だが海洋問題を専門的に勉強した気配はない。その文章もアカデ…
インド洋に浮かぶ真珠の首飾り。その一つがチャゴス諸島で英国が管轄権を得て米軍基地があります。中東の安全保障の要。 この島の領有権をめぐってモーリシャス政府がアフリカ諸国の支持を得て国際司法裁判所に英国を訴え、昨年勝訴。 しかしここを渡せばモ…