2016-01-01から1ヶ月間の記事一覧
前回書いた伊根の話に昭和恐慌以降「330戸の伊根から120名の青年の戦死者が出た」という話を読んで、筒井清忠先生の下記講演内容が急に思い起こされた。 自分へのメモとして書いておきたい。 筒井先生の近現代史の視点で当方が好きなのが、戦争の責任を特定…
ひさしぶりの沖縄訪問を控えロバート・D・エルドリッヂ博士の『オキナワ論』を読んだ。 2008年、ミクロネシアの海上保安事業を立ち上げ、本格的に太平洋の海洋安全保障をやる事になったが、海洋問題を扱うのは初めての事であった。 海洋安全保障の研究会を…
♪ し あ わせに なーるために、 私たち 誓った ♪ 中山美穂さんの歌声と美しい伊根の舟屋の風景がテレビに映ると、仕事に行く時間だった。 なのでNHK朝ドラの「ええにょぼ」のストーリーは全く知らないのだが、伊根の風景だけは音楽と共に記憶に焼き付いてい…
ネットや本に溢れる、近現代史の研究。 その様子を明確に指摘されたのが筒井清忠氏ではないか、と思う。 当方は民主党の近現代史研究会で筒井清忠氏の講演を聞く機会が一昨年あったが、同氏が編集し昨年出版された『昭和史講義 ー 最新研究で見る戦争への道…
44歳最年少の大統領が今月選ばれ、すぐに不信任案を突きつけられたマーシャル諸島。 25日の議会では不信任案は可決されてしまった。 やはり、マーシャル諸島の無血革命は難しいのか、と考えていた。 ところが、昨日26日替わりに選ばれたのが女性のHilda …
勘を頼りに書いて来たパラオのポリティクス。 何やらその勘が間違っていなさそうで、怖い。 検察と司法大臣兼副大統領のニュースを以前お伝えした。 起訴を自ら取り下げた検察側(即ちテキサス州出身の悪徳弁護士か?)の動きが怪しい、と書いたが怪しいと思…
雪の降る、伊根に行って来ました。 この本読んだらブログにアップします。 「舟屋 むかしいま ー 丹後•伊根浦の漁業小史」 和久田幹生著 あまのはしだて出版 2005年第5版 地方創成支援、沿岸管理視察、日本歴史探訪が目的です。 決して、蟹料理、温泉が目当…
IPR-太平洋問題調査会 が戦前反日に大きく振れた。 その要因の一人がオーウェン•ラティモアである。 ラティモアと蒋介石 評論家の江崎道郎氏から長尾龍一先生の本を紹介いただき、このブログに書いたが、ラティモアの晩年に磯野富士子という日本女性の存在が…
年末、親中と見られている豪州ターンブル首相は、中国より先に日本を訪ねた。 アボット前首相の来日の様子が未だ記憶に焼き付いており、ターンブル新首相を安倍総理はどのようにお迎えするのか興味津々だった。 FBやツイッターで流れたのは上記のお茶席の事…
マーシャル諸島共和国に44歳の最年少でしかも民間出身のCasten Nemra大統領が誕生した。 しかも七期務めるベテラン議員を一票差で破っての当選である。 酋長制度が強固なマーシャル諸島では平民出身の大統領は、ケサイ•ノート大統領に続く二人目である。 N…
日比谷公園に行く度に、隅田川を渡る度に、後藤新平を思い出さなければいけなかったのだ。 矢内原、新渡戸の植民政策論を学ぼうと手当り次第に両者の全集を中心に読み散らかしている。 後藤新平。こわそうなおじさん、というイメージであまり興味がなかった…
パラオの政治が、水面下で激動している。 島社会の政治はなめたらアカン! 二人か三人、パラオのの大統領は暗殺されている。 それほど島の政治は命がけなのだ。 まずは検察と司法大臣兼副大統領のニュース。 検察がベルス法務大臣を起訴したが、法務大臣側の…
お会いした事もありませんがこの一冊でファンになりました! 日本に原爆を落す原因となったかもしれない、新渡戸の死を早めたかもしれない、米国の反日の動き ー オーウェン•ラティモア 評論家、江崎道郎氏に紹介いただいた、長尾龍一著『アメリカ知識人と極…
矢内原忠雄研究をされている立命館大学の金丸裕一教授から、矢内原の事を色々ご教示いただく機会を得た。 金丸教授から送っていただいたのが「矢内原忠雄は私たちに今何をのぞむか」という大阪市立大学佐藤全弘名誉教授の講演記録である。(郷土の偉人 矢内…
1944年に日本軍の柴田中尉がウェワックに上陸し8歳のソマレ少年に独立心を教え、 その背景には、三輪公忠氏の解説によれば、旧独領であった北部パプアニューギニアとブーゲンヴィルを日本が確保する事で、日独関係を強化し、近衞第二次内閣の大東亜共栄圏構…
昨年の12月5日に開催された日本海洋政策学会の第7回年次大会。 太平洋島嶼国の海洋管理に関して発表する機会をいただいた。 が、発表はボロボロ。しばらく落ち込んで何もできないでいた。 ところが学会事務局の城所さんから「世界日報」に掲載された記事…
なぜ、日本軍の柴田中尉がパプアニューギニアに上陸したのか? なぜ、パプアニューギニアの独立を日本が笹川良一氏が支援する事となったのか? 即ちなぜ笹川良一氏がパプアニューギニア北部のウェワクに慰霊に訪ねたのか? 日本とパプアニューギニア、ソロモ…
大丹後展が1月17日(日)まで京都文化博物館で開催されてますw 日本海、というと暗いイメージしかなかった。 高倉健の「冬の華」 寅さんの「あじさいの恋」では、いしだあゆみ演ずる薄幸のかがりさんは丹後に住んでいる。 このイメージが一変したのが、2…
長尾龍一著『アメリカ知識人と極東 ラティモアとその時代』を大急ぎで読み終えた。 鳥井参与に推薦いただいた、御厨貴先生の後藤新平の本が待っているからだ。 同書前半で、日本人女性石垣綾子の印象が、自分の祖母に重なり、ショックだったので先に感想を書…
なぜ、鳥井啓一氏が当方の事を覚えていてくださったか、というとこのブログの他に鳩間島•小浜で開催した2004年の最後のやしの実大学に参加していただいた事も理由の一つのようであった。 私は、終了してしまうこの事業をどうにか琉球大学の大城教授(現学長…
本を返さなければならなくなったので、先にメモだけ。 岩波講座 近代日本と植民地4 統合と支配の論理 (大江 志乃夫,浅田 喬二,三谷 太一郎,後藤 乾一,小林 英夫,高崎 宗司,若林 正丈,川村 湊 編集委員)2005年 この本の中に新渡戸稲造、矢内原が結…
四十数年、西洋音楽をばかりやっているが日本伝統芸能も気になっている。 学生の時にお能を観る機会が何度かあったが、暖かい室内の能楽堂で、意味のわからない、唸っているような音楽と、四角の狭い舞台を行ったり来たりしているだけのお能は、効き目最高の…
新渡戸と矢内原理解するために、その周辺にあった「太平洋問題調査会」と「昭和研究会」は重要だと思っている。が、これもまだ勘の範囲で、闇雲に読んでいるだけである。 そんな中、評論家の江崎道郎氏から長尾龍一著『アメリカ知識人と極東 ラティモアとそ…
以前より読んでみたいと思っていた「米国漁業使節団報告書」(1949)。 資料は金沢八景の近くの辺鄙な場所にある、水産総合研究センター「中央水産研究所」にあった。 この報告書の中で、日本を負かした、原爆を落したばかりの米国政府は日本の水産業に喝…
東大出の官僚を相手に仕事をするのは不思議だ・・ 笹川平和財団の羽生会長と寺島常務。そして水産庁元次長で現在水産総合研究センター理事長の宮原正典氏である。 こういう東大出は心から尊敬し、感謝しています。 宮原正典氏に当方も色々お伺いしたい事があ…
近現代史研究の座標として、また小国の在り方を考える上で、2016年も新渡戸稲造と矢内原忠雄を引き続き読んで行きたい。 特に彼等の植民政策を中心にと考えているが、やはりその周辺の著作も重要なのである。 実は新渡戸稲造の「武士道」はまだ読んでいない…
1月ほど前に見つけた新聞記事。なかなかブログに書けなかったがパラオの海洋保護区に対する日本の国会議員からの「異論」がやっと出た。 自民党かつお•まぐろ議連が太平洋島嶼国が行う漁業政策に対し、動いたという記事だ。 自民党かつお•まぐろ議連 ODA議…
一昨年の安倍総理パプアニューギニア訪問が決まったその日、私は友人の勲章授賞式参加のためパプアニューギニアにいた。パプアニューギニア政府、米国政府の要人から直接そのニュースを聞いたのだ。 その時、私の鞄には、パプアニューギニア建国の父ソマレ閣…
謹賀新年 今年もよろしくお願い致します。 年末に不思議な「再会」があった。 鳥井啓一氏である。 このブログを見ていただいている、という。 鳥井参与とのお話の中でこのブログに「音楽の話がでていないではないか。」と指摘いただいた。太平洋とは25年の付…